2975571 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

専業トレーダー DaTsU

東川篤哉

私と同名の漢字が良い。 ただしあつやではなく、とくやと読む。

○交換殺人には向かない夜  

浮気調査を依頼され、使用人を装って山奥の邸に潜入した私立探偵・鵜飼杜夫。ガールフレンドに誘われ、彼女の友人が持つ山荘を訪れた探偵の弟子・戸村流平。寂れた商店街の通りで起こった女性の刺殺事件の捜査をおこなう刑事たち。別々の場所で、全く無関係に夜を過ごしているはずだった彼らの周囲で、交換殺人はいかにして実行されようとしていたのか?飄々と、切れ味鋭い傑作本格推理。

クスっと笑えるユーモア・ミステリです。お笑いコンビが2組、トリオが1組。やっぱり鵜飼は朱美と組んでる方が面白いし、流平は再登場した天然・十乗寺さくらと夫婦漫才でもやってる方が面白い。今回は水樹彩子という人物も一緒でトリオになります。刑事たちも相変わらず…。
物凄い盛り上がりもなく温いペースで話は進みます。でも【夜明けの部】からドカーンと来ます。派手さはありませんけど、破壊力はありましたよ…!クスクス笑ってる合間にも伏線が巧妙に張られていまして、ギャグの方を気にしていると、真相が明かされてからそれらにやっと気が付き読み返したりする羽目になるんですよ。私ですけど。
凝ってる構成だと思うんですけど、曖昧な設計図のまま書き始めた事に驚きます。「交換殺人」、しかもあのトリック付きだと言うのになぁ。


○館島
巨大や螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死だった!?天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘にふたたび事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。嵐が警察の到着を阻むなか、館に滞在していた女探偵と若手刑事は敢然と謎に立ち向かう!瀬戸内の孤島に屹立する、銀色の館で起きた殺人劇をコミカルな筆致(!)で描いた意欲作。『密室の鍵貸します』でデビューした気鋭が放つ、大トリックと謎解きの面白さを楽しめる本格ミステリ。


© Rakuten Group, Inc.